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田川基成『見果てぬ海』
¥4,950
見果てぬ海 田川基成(写真) 海の向こう側から、はじめて自分が育った島を見た。 故郷・長崎の海を巡る旅 写真家・田川基成が自身の故郷である長崎の海を旅して撮影した写真集。 数々の島と海辺を巡り、中判フィルムに収められた81点の風景やポートレート。 海に生きる人々や、カトリック、かくれキリシタン、仏教、神道など土地に息づいた信仰。その営みや自然風景、故郷の島での生活を、船に乗り海を旅する視点を通し、アメリカン・ロードトリップの手法で一冊の写真集にまとめた。 かつてそこに存在した死者や、先祖たちの意思、土地の記憶。 15歳で故郷の島を離れてから、旅を続けてきた田川が、過去を振り返りながら目の前の海を見渡すとき、写真はその海に漂い土地に刻まれた記憶を呼び覚ます。 長崎の海や自身の人生について綴った「後記」と、被写体のインタビューやエッセイを別冊子にまとめた「撮影ノート」、計約1万9000文字の文章も収録。それぞれのページの写真とキャプションの関係性も含め、時間を読むような写真集。英訳付き。 237mm × 270mm / 180P(撮影ノート 12P 付) / ハードカバー 発行:赤々舎 店舗併売品の為、万が一店頭で売り切れとなった場合はキャンセルさせていただく場合がございます。予めご了承下さい。 梱包開封後は返品不可となりますのでご注意ください。
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小野啓『モール』
¥3,300
モール 小野啓(写真) 小野啓は、2002年から「青い光」や「NEW TEXT」というシリーズで日本全国の高校生を撮り続けてきました。 ウェブを通じて撮影を希望してくる彼らと出会うために、小野は日本中を移動し、各地でモールの建設が増えていることを実感します。やがてモールは、被写体である高校生たちの馴染みの空間として、撮影場所にも多く登場するようになりました。 モールの風景を捉えることは、変化していく日本の風景を見つめ、そこで生きる私たちの生活や在り方を問いかけることになるのではないか──小野は2010年代に入り、モールの撮影を本格的に継続します。 人の欲望やそれぞれの差異を覆い隠す、巨大な箱のような外観。その中に登場する人々の、日常と地続きでありながら少し浮遊するような振る舞い。ひとつの街でもあるモールは、地元の風景にどのように接続し、見え隠れするのか。 そして時間の経過によって廃墟となるモールも現れ、しかし今日もどこかで建設が進む現場。 20年にわたる撮影を通して、人々の共通体験となったモールを記録し、その内側と外側から、社会の循環と人の営みを見ようとする試みです。 182mm × 226mm / 116P / ハードカバー 発行:赤々舎 店舗併売品の為、万が一店頭で売り切れとなった場合はキャンセルさせていただく場合がございます。予めご了承下さい。 梱包開封後は返品不可となりますのでご注意ください。
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片岡 俊『Life Works』
¥5,500
Life Works 片岡 俊(写真) 片岡俊は、「自然」と「人」の関わり合いに着目した写真作品を制作しています。初の写真集『Life Works』は2010年の作品制作の始まりから現在に至るまで、ひとつの庭を舞台に撮影したシリーズになります。 半世紀以上にわたりその庭で、野菜や植物を育て、草をむしり水を撒いてきた祖父の営み。しかしその年齢が80歳に差し掛かる頃、変化が訪れます。鬱蒼と育っては枯れるを繰り返す、自生する植物の存在 ──。自由に育つ植物と祖父の手の二つが交差した時間が、カラーフイルムによって丹念に焼き付けられています。 地面に落ちた種子の一粒から始まり、絶え間ない変化を生む植物の密集した循環の歳月。場所に関わる人の手の跡が混じり合い、やがて人がこの世から去った後も手製の枠は残り、葉擦れの音はやむことがありません。時がもたらす変容や堆積が、片岡の「見つめ」続ける態度によって克明に刻まれていきます。 どこか懐かしい緑のバインダーを思わせる装丁にくるまれた、植物と人との共生。庭から始まる宇宙。『Life Works』は、片岡の作家としての基点を告げる一冊でもあるでしょう。 250mm × 188mm / 100P / ハードカバー 発行:赤々舎 店舗併売品の為、万が一店頭で売り切れとなった場合はキャンセルさせていただく場合がございます。予めご了承下さい。 梱包開封後は返品不可となりますのでご注意ください。
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野口里佳『不思議な力』
¥3,630
不思議な力 野口里佳(写真) 野口里佳はこれまでに、水中や高地、宇宙といった未知の領域と人間との関わりをテーマにした作品を手がけてきました。 近年では、日常や周囲に満ちる無数の小さな謎の探求を通して、見るものの感覚や想像を解き放つような表現を追求しています。 東京都写真美術館での個展「野口里佳 不思議な力」に際し刊行される本書では、30年にわたって自由な写真・映像表現を追求してきた野口の過去の作品シリーズと近作、新作を、それぞれの作品が呼応しあうように構成し、その作品表現に通底する本質と魅力を浮かび上がらせます。 初期作品「潜る人」(1995年)から、「夜の星へ」(2014年、2015年)、そして最新作「ヤシの木」(2022年)まで、時間や場所も超えていく写真の「不思議な力」に導かれるように、野口がこれまでに出会ってきた様々な現象や光景が描き出されます。 また、父が生前に遺していたネガを、野口の眼差しを重ねてプリントした「父のアルバム」(2014年)は、「人はなぜ写真を撮るのか」と写真の根源を問い直す契機となりました。 ここにいて、どこまで遠くに行けるか ── それぞれの存在がこの世界に生きていることの意味を見つめ直し、また写真・映像のもつ「不思議な力」とは何なのかを考えるきっかけとなる一冊です。 263mm × 228mm / 136P / ソフトカバー スリップケース付 発行:赤々舎 店舗併売品の為、万が一店頭で売り切れとなった場合はキャンセルさせていただく場合がございます。予めご了承下さい。 梱包開封後は返品不可となりますのでご注意ください。
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頭山ゆう紀『残された風景』
¥4,950
残された風景 頭山ゆう紀(写真) 頭山ゆう紀の「残された風景」は、亡き祖母の在宅介護の時間に撮影されたシリーズである。 コロナ禍での介護の日々、ある閉ざされた状況のなか、近所に買い物に出るわずかな時間に切実な息抜きとして撮られた。瞬間の光と色が射す風景写真が並ぶ。 一方、その合間に現れるモノクロ写真は、家から出られなくなった祖母の視線をイメージして撮影された。幻覚が見えるという祖母の視線に寄り添うように、部屋の窓から庭を撮った写真群。 この二つの視点が混ざり合い、「残された風景」は編まれた。 祖母の姿は一枚も写っていない。介護する側と介護される側との時間の違いが克明に表れる。 残された写真は不在を告げるとともに、残された者にとって、祖母との対話を続けるよすがとなった。 本書の表紙には、境界が揺らぐようにカラーとモノクロの写真が透けて見えている。 頭山ゆう紀の最初の写真集『境界線13』(2008年)には、友人を亡くしたことへの喪失感が流れていた。写真を撮ることで息をし、喪失と向き合い、不在のひとを理解していく過程。 いま『残された風景』も喪失を超え、人が人をケアすること、つづいていく対話へと開かれている。 210mm × 152mm / 176P / ソフトカバー 発行:赤々舎 店舗併売品の為、万が一店頭で売り切れとなった場合はキャンセルさせていただく場合がございます。予めご了承下さい。 梱包開封後は返品不可となりますのでご注意ください。
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鈴木理策『冬と春』
¥4,950
冬と春 鈴木理策(写真) 現代日本を代表する写真家である鈴木理策の待望の新作『冬と春』は、鈴木のライフワークでもある「White」「Sakura」「Water Mirror」シリーズにおける未発表の新作を主に収録しています。 鈴木作品において特別な風景とも言いうる熊野の海のイメージで幕を開ける本作は、淡い冬の光と、流氷、波頭、雪原の白をたゆたい、春の到来を告げる桜のシークエンスを経て、春の気配を画像のすみずみに生きづかせる緑の水鏡の連作によって閉じられます。 55mm × 192mm / 68P / ハードカバー 発行:赤々舎 店舗併売品の為、万が一店頭で売り切れとなった場合はキャンセルさせていただく場合がございます。予めご了承下さい。 梱包開封後は返品不可となりますのでご注意ください。
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After the Thaw 雪解けのあとに
¥5,500
SOLD OUT
After the Thaw 雪解けのあとに 米田知子 写真集 ナチス・ドイツやソ連などから長く占領されてきた歴史を持つ東欧の2国、ハンガリーとエストニア。 本書は写真家・米田知子さんが2004年に両国を訪問した際に撮影された作品集です。占領の傷跡を窺わせる廃墟や、解放の喜びを感じさせる人々の姿。静かでありながらも力強いコントラストは、現在においても色褪せることのないメッセージを投げかけています。 249×271㎜ / 144P / ハードカバー 発行:赤々舎 店舗併売品の為、万が一店頭で売り切れとなった場合はキャンセルさせていただく場合がございます。予めご了承下さい。 梱包開封後は返品不可となりますのでご注意ください。